ropolis note

社畜、ニート、海外滞在などの経験をもとに、自分なりの人生に対する考え、哲学をお届けします。

留学レポ#7 -言葉が通じなくても仲良くなれる-

昨日の記事で、「言葉とは僕たちが思っているよりも不完全なものである。」といった内容で自分の考えを長々と書いたのだが、今回のテーマも「言葉」

 

言葉が通じなくても人は仲良くなれるのか?についてである。

人間関係で悩んだことがある人には是非とも読んでほしい。

 

 ▼前回の記事

ropolis.hatenablog.com

 

  

ホームステイ生活が始まって数日経ったある日のこと。

ホストファミリーはとても親切だ。

しかし、少し引っかかることがあった。

このお家の二十歳の息子。彼があまりちゃんと話してくれない。

というか、一切僕に興味がない。

 

挨拶はして返してくれるものの、両親のように気にかけて向こうから話しかけてくれたりは一切ない。

 

ホストファミリーとの関係を良好に保つことは、この留学生活の充実度に大きく影響する。

 

 

 

ある日、僕が家のソファーに座っていたら、1つ開けて隣に彼が座ってきた。

話しかけるチャンス。

 

しかしいつもと同じく何気なく話しかけても、会話は広がらず、何も変わらない。

僕は考えた。

 

考えた結果、彼に一枚の写真を見せた。

 

 

f:id:ropolis:20191219132427j:image

 

留学の数週間前の12月に、趣味のスノーボードに行った時の写真だ。

 

「これ日本だよ」

と言ったら、

「まじで!?」と、食いついてきた。

 

というのも、フィジー には雪が降らない。

辺り一面に雪が降り積もってる光景を見たことがないのだ。

その他にも東京のビル群の写真などを見せ、日本について話を広げた。

 

彼はとても興味を示し、いくつか質問をしてきた。彼の方から僕に話してくれることは今までなかった。

これをきっかけに彼との距離が一気に縮まった。

 

 

それからというもの、「ヤシの実もらったから見る?」と、今晩の夕食に使うヤシの実を割るところを見せてくれたり、

f:id:ropolis:20191219132553j:image
f:id:ropolis:20191219132600j:image

「散歩行くけど一緒行く?」と近所を散歩したりした。

 

以前の記事でも書いたが、最初は一切自分に興味を示さず全く話してくれなかった彼と、いつのまにか兄弟のような感覚で接するまでの関係を築くことができた。

 

この関係も、言葉だけでは築くことができなかったといえる。

 

 

人生の中で、人間関係が上手く築けなかった、という経験は誰しもあるのではないだろうか。

僕も今までに思い当たる節はいくつもあるし、非常に悩ましいテーマだ…

 

しかし上手く行っていなかった関係も、少しの工夫をするだけでこれだけ一転することがあるのだ。

 

「この人とはやっていけないな」と早々に諦めたりと、近づくチャンスを自ら手放していたりするのではないだろうか。

思い返してみれば、一見して相性が悪いなと判断していた人も、ちゃんと話してみれば実はすごく自分と馬が合った、ということも少なからずあった。

 

 

こちらから一生懸命に話しかけても一向に興味を示してくれなかった彼だが、一枚の写真を見せただけでこうもあっさり心を開いてくれた。

 

人間関係とは複雑なようで、実は至ってシンプルなのだ。

 

もし今この文章を読んでいる人の中に、人間関係で悩んでいる人がいるのなら、一旦俯瞰してシンプルに考えてみて欲しい。

 

「この人は無理」と感情に任せて一方的に拒絶してしまってはそこで終了だ。

ほんの少し工夫をすれば改善できるかもしれないのに、初見で「無理」と判断して、もはや好転させようとする気すら無い。

 

まだ実は試してないことがあって、改善できることがあるのではないだろうか。

 

また、初めから気が合う人よりも、そういった経緯を経た上で築いた関係というものは特別で、より深い関係になれるのではないかとも思う。

 

 

僕にも今後の人生の中で、苦手だなと感じてしまう人は必ず現れるだろう。

しかし、「言葉が通じなくても仲良くなれた」というこの経験あったから、すぐに諦めず「どうしたら仲良くできるか」をまず考えることができるようになった。

 

 

抱えてる問題は実は単純で、案外簡単なことで解決策は見つかるかもしれない。

 

▼留学レポ、次回の記事はこちら

ropolis.hatenablog.com